2013年度の授業の概観

2013年度も昨年度と同じく神戸大学がある神戸市灘区の全域をフィールドとした。大学周辺の身近な地域を対象にし、受講生各人の関心にそって、写真をとってきてもらい、フォト・エスノグラフィーを作成してもらった。授業は、3つの段階に分けて、進めた。まずは、第一段階は、データ収集のためのフィールドワーク、第二段階は、収集したデータ、および考えられるストーリーの検討、第三段階は、ストーリー形成である。

まずは、昨年度のフォト・エスノグラフィーを各受講生に見てもらった。そして、各人にフィールドで、200枚程度を目処に写真をとってきてもらう。それらは、今後、フォト・エスノグラフィーを作成するにあたっての基礎的なデータとなるものである。

次に、この基礎的な写真データをもとにして、テーマやトピックをしぼって、20枚の写真を選択してもらう。そして、一枚一枚の写真を見せる順番も考えてもらう。それら20枚を授業内で各人発表してもらう。1回の授業でだいたい2人程度が発表した。パソコンの静止画像ビューアで、一枚一枚順番に見ていった。選択した写真そのものだけでなく、見せる順番も検討していった。

それら写真は、昨年度と同じく、プレゼンテーションのアプリケーションであるPowerPointで見せてもらうようにした。一枚のスライドのなかに複数の写真をのせることも可能とし、最終的に、20枚のスライドでフォト・エスノグラフィーを作成してもらうことにした。PowerPointでの発表も同じように、1回の授業で2人程度の発表をおこなった。一枚のスライドにどの写真をのせるのか、スライド内の配置をどのようにするのか、そして、スライド間の関係を検討していった。

斜面と暮らす、灘

金 珉兒

進化する動物たち

金 民和

灘区に潜むキリスト教会

渡邉 蘭子

自動車が溢れる町

張 薇

にぎやか灘区

高田 真平

灘区におけるフードビジネスのストラテジー:ローカリティへのしこう

郭 凌

Representation:その日からぼくらの代わりに憶え立つ

平野 惟

注文の多い料理店

澤野 美智子